ソラナは2026年8月21日、エポック1020のタイミングでメインネットのターゲットスロットタイムを400ミリ秒から350ミリ秒に短縮した。ネットワークが稼働を開始して以来、初めてのスロットタイム短縮となる。今回の変更はSolana Improvement Document「SIMD-0525」によって実装されたもので、スロットタイムを200ミリ秒まで引き下げる4段階ロードマップの第一歩に当たる。各段階は50ミリ秒刻みで進められ、それぞれの段階に移る前にバリデーターによるスーパーマジョリティの承認が必要になる。
スロットとは、バリデーターがブロックを生成できる固定の時間枠を指す。この枠が短くなれば取引の確認にかかる時間もそのまま短くなり、今回の50ミリ秒の短縮によって、以前の400ミリ秒の目標時と比べて約12.5%速く取引が確定するようになる。トランザクションの構造自体に手を加える必要はない。
ロールアウトは段階的に進む
バリデーターコミュニティは、いきなり200ミリ秒を目指すのではなく、400→350→300→250→200ミリ秒という段階的なアプローチを選んだ。各ステップは個別のフィーチャーフラグで管理され、進める際にはその都度バリデーターの承認を取り直す必要がある。ソラナ自身のアップグレード文書によれば、バリデーターたちは、ネットワークのスキップレート——バリデーターが割り当てられたブロックを時間内に生成できなかった割合を示す指標——が合意した閾値を超えた場合、次の短縮段階には進まないことでも合意しているという。あるステップが不安定化を招くようであれば、ネットワークに一時停止する余地を残す狙いだ。
各短縮に合わせて、1ブロックあたりの計算予算(コンピュートバジェット)も比例して引き下げられる。これは1ブロックあたりではなく1秒あたりのスループットを維持するための措置だ。400ミリ秒の時点では1ブロックの上限が1億コンピュートユニットだったのに対し、350ミリ秒では8750万ユニットとなる。4段階のロードマップ全体を通して見れば、実効的なスループットの上限は秒間およそ2億5000万コンピュートユニットでほぼ一定に保たれる計算になり、今回の改善は総処理能力の変化ではなく、あくまでレイテンシーの低下という形で表れることになる。
関連記事: TOKEN2049シンガポール、10月開催で来場者2万5000人を見込む
より広範なパフォーマンス強化の一環
今回のスロットタイム短縮は、競合するレイヤー1ネットワークとの性能差を広げることを狙った、2026年の一連のアップグレードの一部にすぎない。並行して、1ブロックあたりの取引上限を引き上げる施策も別途進められている。このペースが維持されれば、200ミリ秒への完全な移行は数週間以内に完了する可能性もある。もっとも、バリデーター間で合意されたスキップレートによる安全策がある以上、実際のスケジュールは各中間ステップが本番環境でどれだけ滑らかに機能するか次第となる。
過去2年近く、ファイナリティの高速化をめぐってライバルのレイヤー1ロードマップと比較され続けてきたエコシステムにとって、メインネット稼働以来初となる、検証済みかつ段階的なブロックタイム短縮は、ロードマップ上の約束ではなく、すでに出荷された具体的な答えを示したことになる。