米国とイランが長期的な和平合意に達するための60日間の期限が、延長で合意することなく失効した。月曜には延長の可能性が協議されているとの報道もあったが、実現しなかった。6月17日にイスラマバードで署名された暫定枠組みが定めたこの期限は、交渉開始時よりもむしろ両国の溝が深まった状態のまま過ぎ去った。

トランプ大統領は期限失効と同じ日、ワシントンの立場をあらためて明確にした。「最大の目標は、そして今後も変わらないのは、イランがいかなる形であれ核兵器を保有しないことだ」と述べている。

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真の争点はホルムズ海峡

核をめぐる協議は事実上棚上げされ、代わりにホルムズ海峡の管理権をめぐるより差し迫った対立が前面に出ている。世界の原油・天然ガス供給のおよそ5分の1が通過するこの狭い水路について、トランプ氏はホルムズ海峡を「米国の領土」と宣言する可能性を示唆したが、イランのガリバアバディ外務副大臣はこれを即座に否定し、「ホルムズ海峡はイランのものであり、これからもイランのものであり続ける」と述べた。ワシントン側はまた、当局者が「鋼鉄の壁」と表現する海軍による対イラン港湾の封鎖態勢を維持しており、同国の原油輸出と輸出収入を大きく制約している。

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出口の見えないまま半年に迫る対立

2月下旬から続くこの対立は、すでに半年近くに及んでいる。燃料や食料価格の上昇を含むその経済的な打撃は、トランプ政権にとって国内での不人気をますます強めている。ベッセント財務長官は、前例のない新たな対イラン経済措置が近く発動されると示唆しており、期限が失効した今、ワシントンは交渉による小休止よりもエスカレーションに傾いているとみられる。イラン側は、実質的な協議はそもそも始まっていなかったと主張しており、当局者らは6月の時点で米国との直接交渉を打ち切ったとしつつ、仲介者を通じたメッセージのやり取りは続いていたとしている。

市場がホルムズ海峡を注視する理由

市場にとってこの対立の実務的な重みは、外交上の見え方以上に、ホルムズ海峡そのものにある。この要衝を通る原油・天然ガスの自由な流れを脅かすようなエスカレーションが起きれば、世界のエネルギー価格、ひいては金利敏感資産にすでに重荷となっているインフレ期待に直接影響が及ぶ。どちらの側も譲る気配を見せず、期限が代替の枠組みなしに過ぎ去った以上、この対立は当面、エネルギー市場における地政学リスクプレミアムの発生源であり続けそうだ。