バイナンスが、ステーブルコインUSD1を先物ポジションの担保として利用するトレーダー向けに、上乗せされた年利(APR)の提供を始めた。World Liberty Financialが発行するWLFIトークンを軸に展開してきたキャンペーンの最新段階にあたる。取引所によれば、直近7日間ではUSD1を単に保有しているだけの場合の基本APRが4.85%だったのに対し、先物の担保として利用した口座では5.82%まで上乗せされたという。報酬に個別の上限は設けられていない。

このインセンティブは、バイナンスが対象となるUSD1保有者に順次配布している1億7000万枚規模のWLFIトークン報酬プールから拠出されている。報酬はUSD1の残高に応じて算出される仕組みで、証拠金(マージン)口座や先物口座の保有者が、わずかでもUSD1を担保として差し入れれば、通常の現物保有時のAPRよりも高い上乗せ利率の対象となる。

Binance Boosts USD1 Futures APR to 5.82% in Latest WLFI Push
Image via @binance on X

長期にわたって続くシリーズ施策

バイナンスがUSD1保有者にWLFIで報酬を与える取り組みは、今回が初めてではない。取引所は春先にも同様のエアドロップ構造による先行フェーズを実施しており、当時は報酬プールこそ小規模だったものの最大8.08%のAPRを提供していた。その後、プログラムの規模を拡大してきた経緯がある。今回のフェーズは8月7日に始まり、9月上旬まで続く予定で、WLFI報酬は一括払いではなく週ごとに分配される。

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単なる保有ではなく先物担保としての利用に絞って大きな報酬プールを紐づけることで、バイナンスはデリバティブ市場内でのUSD1のより能動的な活用をトレーダーに促そうとしている。これは、受動的な残高そのものに報酬を与えるのではなく、特定のステーブルコインや取引ペアの流動性を深めるためにトークンインセンティブキャンペーンを用いるという、取引所側の従来からの手法とも一致する。

この上乗せAPRの仕組みは、報酬プールへの参加総量に応じてUSD1の実質利回りが週ごとに変動することを意味する。したがって5.82%という数字は、あくまで直近7日間の実績を反映したものであり、今後も固定的に保証される利率ではない点には注意が要る。