MSCIが、ビットコインの最大級の企業保有者であるストラテジー(Strategy)とメタプラネット(Metaplanet)を、自社のグローバル・インベスタブル・マーケット指数(Global Investable Market Indexes)から除外し得る提案を再び動かし始めた。昨年末に浮上し、その後ビットコインの急落を招いたのと同じ種類の提案だ。この案では、MSCIは「非事業会社」を選別する二段階のテストを用いる。1つは事業用資産が総資産の50%を超えているかどうか、もう1つは5つの財務比率に基づく評価で、このうち4つ以上で基準を満たせない企業は組み入れ対象から除外される仕組みだ。
MSCI自身の協議文書によれば、この選別基準を2026年5月時点のデータに当てはめると、ストラテジー、メタプラネット、そしてウラン投資会社イエロー・ケイク(Yellow Cake)がMSCI ACWI IMI指数から除外される結果になったという。MSCIは9月30日まで意見募集を行い、結果は10月16日に公表予定で、実際の変更が反映されるのは早くても2026年11月の定期見直しからとしている。
10月の急落を招いた提案の再来
今回の提案は、ビットコインが10月10日に急落した際の引き金となったものと同じ構図をたどっている。当時、指数算出会社が同様の除外基準を初めて示すと、ビットコインは1日でおよそ1万8000ドル下落し、その後の一連の値動きでは2万ドル超の下げ幅となった。指数連動型ファンドによる強制売却のリスクを投資家が織り込んだ結果だった。JPモルガンの試算によれば、現行案の下でストラテジーが除外された場合、MSTRを単に指数構成銘柄として組み入れているパッシブファンドの規模を踏まえると、最大88億ドル規模の資金流出が起こり得るという。
反発するストラテジー
ストラテジーは自社アカウントで直接反論し、単なる受動的な投資ビークルとして扱われるべきではないと主張した。「デジタル資産は資産である。指数算出会社は市場を測るべきであり、企業がどの資産を保有してよいかを決める立場にはない。MSCIの今回の提案は、規制当局、市場、そして自らの顧客の考え方からも逸脱している。ビットコインにMSCIは必要ない。それはストラテジーも同じだ」との声明を出した。同社はこれまでも、自社のソフトウェア事業や積極的なトレジャリー運用、ビットコイン担保型の与信商品などを挙げ、単なるビットコイン保有の器ではないと主張してきた。
関連記事: ビットコインETFに1.31億ドル流出、株式は史上最高値更新の裏で
今回の対立は、MSCIを難しい立場に置いている。昨年10月の提案はすでに一度市場を動かしており、たとえ意見募集の段階に過ぎないとはいえ、二度目の試みが最終決定を前にビットコイン関連株の間で強制売却への懸念を再燃させかねないためだ。