米国の現物ビットコインETFは8月13日、1億3,100万ドルの純流出を記録した。中心となったのはARK Investと21Shares運用のARKBで、単独で5,882万ドルが流出した。現物イーサリアムETFも同日、これより小幅な672万ドルの純流出となった。今回の資金流出が目を引くのは、同じ日の米国株式市場全体がまったく逆の動きを見せていたからだ。7月の物価指標が予想より鈍化したことでリスク選好が高まり、S&P500は7,800ドルを超える史上最高値で取引を終えている。

この乖離は、ビットコインETFの資金フローが必ずしもリスク資産全体の動きと歩調を合わせるわけではないことを改めて示している。同ファンド群への資金流入は、ここ数営業日、一方向に明確なトレンドを描くというより上下に揺れる展開が続いている。2日前の8月11日には、Farside Investorsが集計する日次フローデータによれば、BlackRockのIBITが約5,020万ドルを集めた一方で、ARKBは1,150万ドルの流出、FidelityのFBTCも410万ドルの流出となった。この傾向は、投資家がビットコインへのエクスポージャーをETFというカテゴリー全体として一律に賭けているのではなく、個別ファンド間で資金を入れ替えていることを示唆している。

Bitcoin ETFs Post $131M Outflow Even as Stocks Hit Record Highs
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イーサリアムの流出は小幅

イーサリアム側の市場も、似た構図ではあるがより控えめな展開となった。8月13日のETH ETFの672万ドルの流出は、ビットコインの流出額に比べればごくわずかな規模だ。しかもこれは、現物イーサリアムETFが8週間続いた流出局面を打ち破ったわずか1週間あまり後の出来事でもある。8月5日には単日で純流入6,080万ドルを記録し、うち約5,030万ドルはBlackRockの顧客による買いだった。単日の小幅な流出がこの流れの転換を帳消しにするわけではないが、ETF経由のETHエクスポージャーへの需要回復が、まだ一本調子とは言い切れず、足場を固めている最中であることをうかがわせる。

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このギャップが重要な理由

ETFの資金フローを機関投資家心理の代理指標として扱う傾向が強まる市場にとって、株式市場全体が上昇する中での流出は、いま大口資金が暗号資産にどう向き合っているのかという単純な読み解きを難しくする。これは必ずしもビットコイン自体への弱気な見方を意味するわけではない。堅調な相場の後の利益確定、ファンド固有のリバランス、あるいはまだ発展途上のプロダクトカテゴリーにありがちな日々のノイズ――そのいずれもが、こうした数字を生み出し得るからだ。ただし、方向感の確認材料としてETFフローを注視するトレーダーにとっては、他のほぼすべてのリスク資産チャートが上向きだった日に、明確に食い違うシグナルを突きつけられた格好だ。