Grayscaleが、自社のEthereum Staking Mini ETFについて改定版の信託契約を提出した。この改定により、ファンドはステーキング報酬を現金に換え、少なくとも四半期に一度は株主へ分配することが求められる。今回の申請は「第3次改定・改訂信託宣言および信託契約」にあたり、2025年9月に定めた既存の枠組みを更新し、信託が保有するETHのステーキングから生じる利回りについて、定期的な分配の仕組みを正式なものとする内容だ。

この改定のもとでは、Grayscale Investments Sponsorsが四半期ごとに信託のステーキング由来の収益を現金化し、スポンサーが負担していない費用を差し引いたうえで、速やかに株主へ分配することが義務付けられる。Grayscaleのスポンサー側は、今回の変更について投資家にとって重大な不利益はないとしたうえで、ステーキングを継続しながらも税制上有利なグランタートラストの地位を維持することを認めるIRS歳入手続2025-31、すなわちステーキング型ETFを規律する税務指針に沿うために必要な対応だと説明している。

Grayscale Moves to Distribute Staking Rewards From Ethereum ETF
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税務上の枠組みが重要な理由

ステーキング型ETFは、米国税法上いまだ決着のついていない領域に位置している。グランタートラストという仕組みは本来、基礎資産を能動的に運用したり再投資したりしないことが前提となっているため、保有するETHをステーキングして新たに変動性のある収益を生み出すファンドは、この構造を維持したままIRSのガイドラインの範囲内で運用する必要に迫られてきた。Grayscale自身の開示資料でも、信託とそのステーキング活動に対する連邦税制上の取り扱いは依然として不確実であり、今後変更される可能性があるとの注記が続けられており、株主に対して新たな分配の枠組みが持つ意味について税務アドバイザーへ相談するよう明確に呼びかけている。

ステーキング利回り還元へ向かう業界全体の流れ

今回の申請は、イーサリアムETFの発行体各社が、ETFという仕組みの中でのステーキングがより定着してきたことを受け、ステーキング報酬を株主へ還元しようとする広範な動きを反映したものだ。SECの暗号資産ETFに対する姿勢がステーキング対応商品を認める方向へ進化してきたことで、発行体側はファンド内に利回りを単に積み上げさせるのではなく、実際に投資家へ分配するための運用・税務上の仕組みを整える必要に迫られてきた。四半期ごとの現金分配というスケジュールは、Grayscaleの株主にとって、ファンドの純資産価値の変動を通じてのみ利回りを反映させる方式と比べ、手元に現金として利回りを得られる予測可能な仕組みを提供するものといえる。