暗号資産の規制の枠組みを定めるCLARITY法案が、上院での審議において具体的な日程を得た。ジョン・スーン院内総務は8月7日(土)午前4時52分(東部時間)、同法案の審議入り動議に対する討論終結(クローチャー)動議を提出し、議員たちが8月の休会明けとなる翌日、9月15日(火)午後2時15分(東部時間)に手続き上の採決を行うことが決まった。The Blockの報道によれば、スーン氏はそのタイミングについて率直にこう語ったという。「戻ってきたらまず最初にそれを片付けるつもりだ」。
ここで討論終結(クローチャー)が実際に何を意味するのかを正確に押さえておく必要がある。クローチャーが成立しても法案が可決されるわけではなく、法案の中身についての実質的な審議が始まるわけでもない。それが制限するのはあくまで審議入り動議に関する討論であり、本会議で法案を正式に取り上げる前に通過しなければならない、いわば手続き上の関門にすぎない。この関門を突破するには60票が必要だ。共和党は53議席を持つため、全員が賛成票を投じたとしても、民主党または無所属議員から少なくとも7票の支持が必要になる。
法案が実際に変えようとしていること
デジタル資産市場明確化法(Digital Asset Market Clarity Act)は、暗号資産業界を長年悩ませてきた規制上の問いに答えることを目指している。あるトークンが証券なのか商品なのか、そしてどの連邦機関が管轄権を持つのかという問題だ。法案はその権限を分割し、CFTCに対して同法が定義する「デジタル商品」およびその取引所・ディーラー・ブローカーへの排他的な管轄権を与える一方、SECには開示規則、募集の登録、詐欺の取り締まりを含む「デジタル証券」に対する権限を残す。この法案の枠組みでは、資金調達段階で発行体が販売している間は証券として扱われるトークンでも、資産そのものは変わらないまま、公開市場で自由に取引されるようになった時点で商品としての地位とCFTCの監督下へと移行することができる。
合意形成を阻む未解決の対立
採決の日程が決まったとはいえ、法案の中身そのものが固まったわけではない。倫理条項や不正資金対策の規定、そしてCFTCが管轄を共有する関係で上院農業委員会が作成した条文を最終案にどう組み込むかを巡り、対立は依然として残っている。ジョシュ・ホーリー上院議員は「預金流出への対処がなされるまで」法案を支持しないと表明している。これは暗号資産関連商品が既存の銀行から預金を流出させかねないという懸念を指す。
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こうした対立は、討論終結の採決が成立したところで自動的に解消されるものではなく、その後の本会議での審議で決着をつける必要がある課題ばかりだ。
結果にかかわらず9月15日が持つ意味
討論終結動議が60票を獲得できるかどうかにかかわらず、この日付そのものに意味がある。下院を通過した後、CLARITY法案が上院でここまで手続きを進めたのは今回が初めてだからだ。採決が成立したとしても法案の成立が保証されるわけではないが、もし否決されれば、市場構造に関する法整備が、暗号資産規制を長年あいまいなままにしてきたのと同じ党派対立に依然として行き詰まっていることを示すシグナルになる。業界としては、それを待つのではなく、その状況の中で事業を回していくすべをすでに身につけつつあるというのが実情だろう。