XRP価格が下落する中でも、トレーダーは21.6億ドル規模の新規ロングポジションを積み上げている。月間で6%を超える下落となった後だけに、この賭けはますますリスクの高いものに見え始めている。ポジションの積み増しは、XRPが1.00ドルの支持線を維持するのに苦しんでいるタイミングで進んでおり、この水準を割り込めば0.98ドル、さらにはそれ以下への下落リスクもある。
この賭けの規模の大きさは、XRPの最近の資本市場でのパフォーマンスと比べても際立っている。現物XRP ETFへの資金流入は8月に入ってからわずか300万ドルにとどまっており、同じ期間にイーサリアムETFへ流入した20億ドル超と比べるとごくわずかな水準だ。このギャップは、機関投資家がイーサリアムへと資金配分をシフトさせる一方で、レバレッジトレーダーはデリバティブを通じてXRPへの賭けをむしろ増やし続けていることを示唆している。
弱い相場に逆らうレバレッジの賭け
積極的なロングポジションの積み上げと、現物市場の弱い需要とのミスマッチこそが、今回のセットアップをリスキーにしている要因だ。実需の買い圧力を上回るペースでレバレッジポジションが積み上がると、価格がついてこなかった場合に強制ロスカットの連鎖に見舞われやすくなる。実際、この1年間でXRPのデリバティブ市場では、レバレッジをかけ過ぎたロングポジションが繰り返し痛手を被ってきた。1.00ドルを割り込んだ状態での日足終値は、今回積み上がったロングが含み損に陥っていることを示す最も明確なシグナルとなるだろう。
関連記事: BNB、620ドル手前で失速 クジラが1210万ドル動かすも強気派は666ドル視野
対照的な明るさを見せるRLUSD
Rippleのエコシステムの中で唯一の明るい材料となっているのが、同社のドル連動型ステーブルコインRLUSDだ。過去7日間で流通供給量が約1億3200万ドル拡大し、その期間中Ripple関連資産の中で最も急速に成長した主要資産となった。DefiLlamaのトラッカーによれば、RLUSDの時価総額は今年に入って16億ドルを突破しており、現在ではXRP Ledger上のステーブルコイン流動性の大部分を占めるまでになっている。
この成長がXRP強気派にとって重要な意味を持つのは、RLUSDの普及がRippleの決済・流動性インフラ、すなわちXRP自体が本来担うはずのレールに直接寄与するためだ。RLUSDの勢いが今後も続けば、一部のトレーダーは、いずれブリッジ資産としてのXRP需要を下支えする力に転じうると見ている。ただし現時点では、この見立てはあくまで長期的な議論の域にとどまっており、価格動向にはまだ表れていない。
この構図が変わる条件は
21.6億ドル規模のロングポジションが報われるためには、XRPが1.00ドルを明確に回復し、直近の反発局面で上値を抑えられてきた1.04〜1.08ドルのゾーンに向けて上昇していく必要がある。それが実現するまでは、弱い現物需要、細いETF流入、そして積み上がったレバレッジという組み合わせが、この取引を明確なモメンタムに裏付けられたポジションというよりも、反転にかける賭けのように見せ続けることになる。