BTCPay Serverは、攻撃者が重大な脆弱性を突いて認証情報ファイルを盗み出し、接続されたライトニングノードから資金を抜き取ったことを受け、ライトニングノードへのリモートアクセスを制限した。Cointelegraphが報じた。ハードウェアウォレット企業のFoundationとビットコイン系メディアCitadel21は、いずれも自社のライトニングノードが影響を受けたことを確認しているが、被害総額や影響を受けた運営者の総数は今のところ明らかになっていない。
対応として、BTCPayはバージョン2.4.2をリリースした。このバージョンはLND 0.21.1を導入し、標準的な構成であればマカロン認証情報を自動的に再生成する。当面の措置として、同プロジェクトはDockerでの導入環境において、BTCPay Serverのドメインおよびtorオニオンアドレス経由でのリモートライトニングアクセスを一時的に制限した。これにより、この制限が解除されるまでZeusのような外部ウォレットからの接続も遮断される。
マカロンが握る権限の大きさ
この脆弱性により、認証を経ていない遠隔の攻撃者が、ライトニングネットワークで最も広く使われている実装であるLNDの.macaroon認証情報ファイルを取得できる状態になっていた。マカロンはAPIキーのように機能し、これを保有する者は誰でもノードに指示を出し、決済チャネルの開閉やチャネル内の資金移動が可能になる。マカロンを手に入れるということは、事実上そのノードのライトニング残高を遠隔から完全に掌握することを意味する。
被害は判明も、全容は不明のまま
Foundationの最高経営責任者ザック・ハーバート氏は、同社のライトニングノードが一晩で資金を抜き取られたことを明らかにした一方、ホットウォレット自体は無事で、強制的にクローズされて資金を吸い出されたのはライトニングチャネルのみだったと説明している。匿名の人物hodlonaut氏が運営するビットコイン系メディアCitadel21も、自社のノードで同様の被害を報告した。両者とも被害額を公表しておらず、BTCPayも影響を受けた運営者の総数を明らかにしていないため、実際の被害規模は依然として不明のままだ。
関連記事: BIP-110分岐、本流との差88ブロックに拡大 承認進行はわずか2ブロックで停滞
パッチ適用は盗難そのものを取り消さない
2.4.2へのアップデートは新たな攻撃者に対する脆弱性を塞ぐものの、以前から露出していたサーバーからすでに盗み出された認証情報を無効化するわけではない。BTCPayが運営者に対して繰り返し強調しているのはこの点だ。同プロジェクトは、影響を受けた可能性のあるノードを運営する全員に対し、不正な支払い、想定外のチャネルクローズ、見覚えのないピア、残高の食い違いがないか確認するよう呼びかけており、標準の自動再生成の対象外となるアクセス経路を利用している場合は、手動で認証情報をローテーションするよう推奨している。
今回の事件は、ビットコイン関連インフラにとって厳しい局面が続く中でのもう一つの出来事でもある。セルフホスト型のライトニングノード運営者は今や、取引所やカストディアル型ホットウォレットの運営者が長らく直面してきたのと同じ認証情報管理の課題に向き合うことになった――セルフカストディはセキュリティ上の負担をなくすのではなく、その所在を移すだけだという点を改めて示す出来事だ。