イーサナ(Ethena)のエコシステムを軸に据えた初の上場企業、ステーブルコインX(StablecoinX)が、第2四半期末時点で約30億枚のENAトークンを保有していることを明らかにした。イーサナトークンの流通供給量のおよそ20%に相当する規模だ。ティッカーシンボルUSDEでナスダックに上場する同社によると、四半期末時点でのトレジャリー評価額は約2億1840万ドルに上るという。

自社の決算発表によれば、6月30日時点の総資産は2億3260万ドルで、うち現金が1890万ドル、デジタル無形資産が2億1290万ドル。この大半がENA保有分にあたり、暗号資産を企業のバランスシート上で扱う際の標準的な会計処理に従い、取得原価から減損を差し引いた金額で計上されている。

Nasdaq-Listed StablecoinX Holds 3B ENA, 20% of Supply
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SPAC合併からナスダック上場へ

ステーブルコインXは2026年6月26日、SPAC(特別買収目的会社)のTLGYとの合併を経てナスダックでの取引を開始した。ENAトレジャリーは、この事業統合の一環としてイーサナ財団とPIPE投資家からの拠出によって組成されたものだ。この仕組みは、株式投資家に特定トークンへの間接的なエクスポージャーを提供する「デジタル資産トレジャリー企業」というカテゴリーの拡大を映し出している。ビットコイン系企業が広めたこのモデルが、イーサナのようなアルトコインのエコシステムにも及んできた格好だ。

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同社はまた、分散型検証ノード「Decentralized Verifier Node」が稼働開始以来の累積検証済みクロスチェーン取引額で30億ドルを突破したと報告した。8月12日時点で1万件を超えるクロスチェーンメッセージをすべて成功させているという。ステーブルコインXはこの運用実績を、自社が単なる受動的なトークン保有の器ではなく、イーサナのエコシステムを支える能動的なインフラとして機能している根拠として掲げている。

諸刃の剣となる集中リスク

ENAの流通供給量の5分の1を単一の、しかも情報開示されたトレジャリーに集中させることは、トークンの浮動株的な部分に対してステーブルコインXに突出した影響力を与える。これは市場が落ち着いている局面では価格の安定を下支えする一方、同社が保有分の相当部分を手放さざるを得なくなった場合には、リスクを一点に集中させる構造でもある。