Zcashが1カ月にわたる上昇局面をさらに更新し、1日で12%急伸して819ドル近辺の高値を付けた。これで30日間の上昇率は63%を超えた。10x Researchの指摘によれば、これほどの速さと一貫性で動いている銘柄は市場でも数少ないといい、Zcashを「モンスター的な上昇」の末に高値を更新したとして、注目するアルトコインの一つに挙げている。

今回の上昇の背景には、単なる勢い任せの売買ではなく、具体的な規制上の進展がある。グレイスケールは8月21日、スポットZcash ETFの5度目の修正登録届出書をSECに提出した。この届出書では、それまでの版で未確定だった詳細が明らかになった。グレイスケール・Zcashトラストは「ザ・Zcash ETF」に改称され、ニューヨーク証券取引所アーカにティッカー「ZCSH」で上場する計画で、グレイスケールは年率2.5%のスポンサー報酬を提案し、名義書換代理人にはバンク・オブ・ニューヨーク・メロン、カストディアンにはコインベース・カストディ・トラスト・カンパニーが就く。

Zcash Tops $819 as Grayscale's Fifth ETF Amendment Lands
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8年ぶり高値から最高値更新へ

ZECは今回の上昇局面ですでに8年ぶりの高値を更新していたが、金曜日の値動きでさらに2018年以来となる水準まで押し上げられ、日中には一時850ドルを超える場面もあった後、780~820ドル前後に落ち着いた。こうした値動きは、市場がこのETF申請を単なる形式的な手続きではなく、上場に向けた本格的なカウントダウンとして受け止めていることを示している。今回の修正はSECの承認そのものを意味するわけではないが、申請中の商品を実際の上場に一段と近づけるものであり、承認されればプライバシー重視の暗号資産を対象とした米国初のスポットETFとなる。

投資テーマとしての「プライバシー」

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今回の急騰は、プライバシー機能そのものがデジタル資産の中で過小評価されているとみる投資家からも注目を集めており、Zcashはプライバシー重視のブロックチェーンの中でも最も成熟した実装として位置付けられている。こうした見方はETFのニュースと相まって機関投資家の関心も高めており、届出書に関する報道では、グレイスケールとDCGインターナショナル・インベストメンツの間で、登録が発効した際に約20万ZECをトラストへ拠出する可能性について非拘束的な協議が行われていることにも言及されている。実現すれば、上場に先立ってファンドの保有量が大きく積み増されることになる。

今後の見通し

「ザ・Zcash ETF」が上場するには、SECがS-3転換を正式に承認する必要がまだ残っている。これまでの修正申請の経緯を見る限り、当局は即断するのではなく、より詳細な構造上の情報を求め続けてきた。承認が下りるまでは、ZECの価格は届出書のわずかな更新にも敏感に反応し続けるとみられ、これは直近の一連の上昇局面を後押ししてきたのと同じパターンだ。