アリババは大規模な新規調達資金のすべてを人工知能に注ぎ込もうとしている。Whale Insiderの報告によると、同社はAI投資の原資に充てる目的で香港市場での新株発行により100億ドルを調達する計画だという。Coin Bureauはこの数字をより正確に102億ドルと伝えており、Financial Timesによれば、手取り額の全額がAI向けに充当される。

香港市場史上最大の追加増資

今回の増資は、直近終値に対して割安な水準で価格設定された新規普通株およそ7億1,000万株という形で組成され、香港上場企業によるプライマリーの追加増資としては過去最大となる。世界全体で見ても、アルファベットとインテルによる同種の調達に次ぐ、今年3番目の規模のプライマリー株式売却だ。調達資金は、独自チップの開発からデータセンターのインフラ整備、そして自社モデルの開発・展開まで含む、アリババの「フルスタック」でのAI基盤構築に充てられる。この取引は米国の証券登録の枠外にあるオフショア取引として組成されているため、米国の投資家は参加できない。

Alibaba Launches $10.2B Share Sale to Go All-In on AI
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増資の背景にある利益への圧迫

今回の調達規模の大きさは、AI関連支出がすでにアリババの収益をどれほど圧迫しているかを物語っている。Coin Bureauの報道によれば、今回の動きはアリババが「Qwen 3.8-Max」モデルを発表したわずか数週間後のことであり、同社の純利益は前年から75%減の約15億ドルまで落ち込んでいる。同社はこの減益の原因を、急増するAI関連の設備投資に直接求めている。アリババはここで手を緩めるのではなく、むしろ勝負に出た格好だ。中国国内外の主要テック企業がこぞってAIで競争力を維持しようとしのぎを削るなか、目先の利益の落ち込みは競争にとどまり続けるための対価だと踏んでいるとみられる。

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より大きな「資本の軍拡競争」の一部

アリババの増資は、Nvidiaが自社のオープンウェイトAI戦略に数十億ドル規模の投資を約束したのと同じ週に重なる。これは、いまのAIサイクルが単なる計算資源の話にとどまらず、ますます資本市場そのものの物語になりつつあることを浮き彫りにしている。太平洋の両岸を代表するプレイヤーたちが、キャッシュフローだけに頼らず、株式市場から直接資金を引き出して基盤整備の原資に充てているのだ。アリババに限って言えば、今の一時的な利益の落ち込みが、今後数年にわたってAI市場でのシェア争いを戦い抜くために必要なインフラを買う代償になる、という賭けである。