米議会の暗号資産市場構造の旗艦法案CLARITY Actを巡る攻防が、今週になって表立った対立へと発展した。Coin Bureauの報告によると、シンシア・ラミス上院議員は、銀行業界がGENIUS法のステーブルコイン関連条項の変更を要求したうえで、妥協案の文言をまとめたロビイストを解任し、交渉のやり直しを求めていると非難した。上院銀行委員会のティム・スコット委員長はさらに踏み込み、Coin Bureauが伝えたところによれば、今回の遅延を党派的な妨害だと位置づけている。
エリザベス・ウォーレン氏の陣営は、暗号資産をこの国から追い出したいだけだ。それ以上でも以下でもない。
合意を反故にした銀行業界
銀行業界の反発は、一見狭いようで実は重大な一条項に集約されている。全米銀行協会(ABA)は、ステーブルコイン発行体が銀行預金の利息と同じように機能する利回りを支払える「抜け穴」を今回の法案で完全に塞ぐべきだと主張しており、現行案のセクション404はまさにそれを禁じる内容になっている。ラミス氏は、ステーブルコインが預金の流出を招いているという地方銀行側の主張に真っ向から反論し、法案の利回り制限がすでに預金基盤を守っていると訴えているが、一度まとまった妥協案をロビイストが覆したことで、秋の会期入りを控えた議会の計算は大きく狂ってしまった。

分量が倍増した法案
法案の条文自体も、相反する要求の重みでどんどん膨らんでいる。Coin Bureauの報道によれば、CLARITY Actはもともと300ページに満たなかったが、民主党側が100項目を超える修正を求めた結果、600ページを超えるまでに膨張した。トランプ大統領を含む政府高官が暗号資産で利益を得ることを防ぐための倫理規定は依然として未解決のままで、DeFiの扱いやマネーロンダリング対策に関する条項も、上院銀行委員会のメンバーが「最後まで残る最も難しい対立点」として挙げている。
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アームストロング氏が意識する9月15日
Coin Bureauはまた、コインベースCEOのブライアン・アームストロング氏が上院に行動を促していることも伝えている。同氏はG20諸国の大半がすでに暗号資産取引を規制対象としており、英国も独自の枠組みを可決した今、米国は「際立った例外」になっていると指摘した。同法案は9月15日に手続き上の討論終結(クローチャー)採決が予定されており、可決には60票が必要となる。ロビイストによる妥協案の反故と未解決の倫理規定が今なお平行線をたどるなか、採決を目前にしても結果はまったく読めない状況が続いている。