水曜日、暗号資産デリバティブ市場を強制的なショートカバーの波が駆け抜け、ビットコインとイーサリアムが急伸した。弱気ポジション14億4000万ドル分が清算に追い込まれ、直近安値からの価格を一気に押し上げる格好となった。ビットコインは約6万4681ドルから、ザラ場高値6万9698ドルまで上昇し、その後6万8509ドル近辺で落ち着いた。約6%の上昇だ。イーサリアムはおよそ9%上昇し、一時2112ドルをつけた後2087ドル近辺で取引された。

24時間の暗号資産市場全体の清算額は16億1000万ドルに達し、その大半をショートポジションが占めた。ビットコイン単体では8億9300万ドルの清算があり、うち8億6100万ドルがショートによるもので、1時間の間に5億3100万ドル分の弱気ポジションが強制的に決済される場面もあった。イーサリアムはさらに4億6900万ドルの清算が加わり、うち4億2400万ドルがショートによるものだった。

a set of three blocks with different crypt symbols on them
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ショートスクイーズの構造

被害の大部分は、およそ4時間という短い時間帯に集中していた。CoinGlassの清算データによると、この間だけで15億2000万ドル分のポジションが吹き飛び、そのうち14億ドルは上昇局面で不利な側に立たされたショートの賭けだったという。ビットコインとイーサリアムだけで、この局面における暗号資産清算全体の約85%を占めており、スクイーズがいかに市場最大級の2銘柄に集中していたかがうかがえる。

この種のショートスクイーズは自己増殖的に進む。価格が上昇すると、証拠金要件を維持できなくなったレバレッジ付きのショートポジションが取引所によって自動的に強制決済され、そうした買い戻しがさらに価格を押し上げ、それがまた次の清算の連鎖を引き起こすというループに陥るためだ。

市場全体への波及

今回の上昇は、時価総額最大の2銘柄にとどまらなかった。XRPとSolanaもそれぞれ6%を超える上昇を見せ、回復が市場全体に広がったことで、暗号資産の合計時価総額はこの日1日で48億1000万ドル増加し、1万8495銘柄の合計で2兆4010億ドルに達した。ビットコインのドミナンス(市場シェア)は57.09%を維持した。

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Solanaの強さは特に目立ち、市場全体の反発に加えて、トレーダーはテクニカル的なブレイクアウトの兆しにも注目している。

何が今回の動きを引き起こしたのか

今回のスクイーズは、政治的な背景とも重なっていた。ドナルド・トランプ大統領が同日、暗号資産・テクノロジー業界の首脳陣とのホワイトハウス会談を予定しており、さらにその前日にはSECが資金調達ルールの改正案を提案したばかりだった。こうした動きが、その日のセッションに向けて強気なポジション形成を後押しした可能性が高い。

今回の上昇は持続するのか

今回の値動きが本格的なものだと確信しているアナリストばかりではない。イーサリアムに限定したスクイーズの規模を見た別の市場データによれば、清算された取引量は建玉全体のごく一部にすぎず、今回は本格的なデレバレッジの連鎖というよりも、鋭いが限定的なショートカバーイベントだった可能性を示唆している。アナリストらは、ここから上昇を続けるには、さらなる強制ショートカバーの繰り返しではなく、新規の現物需要と新たなロングポジションの積み上がりが必要になるだろうと指摘する。強制ショートカバーによる上昇は、弱い手が絞り出された時点で失速しやすい傾向があるためだ。