JPモルガンのCEO、ジェイミー・ダイモン氏が、米国が経済と軍事の両面で優位性を維持できなければ、米ドルは25年以内に世界の基軸通貨としての地位を失う可能性があると警告した。ダイモン氏はPBSの番組「Firing Line with Margaret Hoover」でこの発言をしており、通貨の将来を特定の政策判断ではなく、米国が持つより広い競争力そのものと直接結びつけている。

Crypto Briefingが報じたインタビューによれば、ダイモン氏は「25年後に世界最強の軍事力と経済力を維持できていなければ、基軸通貨の座も失うことになる」と語ったという。この発言は、基軸通貨としての地位を、恒久的に保証された構造的優位ではなく、米国が能動的に維持し続けなければならないものとして位置づけている。

Jamie Dimon Warns Dollar Could Lose Reserve Status Within 25 Years
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すでに静かに進む地位の低下

ドルは依然として世界の外貨準備の約57%を占め、基軸通貨としての地位を圧倒的な形で保っている。しかしこの比率は、今世紀初頭の約70%からは大きく下がっており、単発の劇的なショックなしに数十年かけて進んできた緩やかな低下だ。ダイモン氏の警告は、こうした流れが加速する前に注意を向けさせようとするものだと見られる。

JPモルガンはすでにこのリスクに備えている

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ダイモン氏の発言は単なるレトリックにとどまらない。JPモルガンは、銀行が米国の経済安全保障にとって重要と見なす産業――重要鉱物、先端製造業、エネルギー、防衛、AI、量子コンピューティング――を対象とした、総額1兆5,000億ドル・10年間にわたる「Security and Resiliency Initiative」をすでに立ち上げている。この規模のコミットメントは、ダイモン氏が語る競争環境の変化を、同行が遠い先の仮定の話としてではなく、目先の資本配分の課題として捉えていることを示している。

この警告は、米国の財政圧力が高まる中で発せられたものでもある。今年、米国債務は40兆ドルの節目に迫りつつあり、これは基軸通貨懐疑派が「ドルの優位は無条件に続くとは限らない」と主張する際にまず挙げる類の軌道だ。

ダイモン氏は差し迫った地位転換を予測するまでには踏み込まず、あくまで25年という時間軸の中で、米国が軍事力と経済力を維持できるかどうかにかかっている条件付きのリスクとして、この警告を位置づけている。