MEXCが、Londian Wason New Energy Techを対象とするプレIPO無期限先物契約「FOILUSDT」を上場した。同社のNYSE上場が見込まれる前段階で、トレーダーにこの企業への合成エクスポージャーを提供する狙いだ。MEXCはこの上場を、リチウムイオン電池向け銅箔の大手サプライヤーとして知られる企業への早期アクセスと位置付けている。
深セン拠点で2001年設立のLondian Wasonは、2025年の販売量ベースでリチウムイオン電池用銅箔の世界最大手サプライヤーであり、世界シェア7.6%を握る。2025年12月31日までの12カ月間で計上した売上高は16億ドルにのぼる。顧客基盤にはCATL、BYD、LGエナジーソリューション、サムスンSDI、パナソニックといった大手電池メーカーが名を連ねる。同社は米国IPOで最大17億ドルの評価額を目指しており、360万ADSを20〜22ドルの価格帯で売り出すことで7500万ドルの調達を見込む。価格決定は2026年8月10日の週に予定されており、NYSEでティッカー「FOIL」として取引が始まる見通しで、Cantor Fitzgeraldが共同ブックランナーの一角を担っている。
株式が公開される前に企業へ投資する
プレIPO無期限先物契約を使うと、トレーダーは実際に株式が公開市場で取引を開始する前から、企業の想定時価総額に対してポジションを取ることができる。参照価格には、稼働中の流通市場ではなく、IPO申請書に記載された価格レンジやその他の開示情報が用いられる。そのため、このタイプの商品は既上場株連動の無期限先物と比べて本質的に投機性が高い。対象企業が実際に上場して株式の売買が始まるまでは、参照価格を裏付ける取引履歴自体が存在しないためだ。
電池サプライチェーン投資の波に乗る
Londian WasonのIPOは、世界的な電気自動車や系統用蓄電池の需要拡大が続く中、重要鉱物や電池サプライチェーン関連企業への投資家の関心が広がる大きな流れの中で実現するものだ。電池やEVのブランド企業そのものではなく、そのサプライチェーンの奥深くに位置するサプライヤーに連動したプレIPO商品は、暗号資産ネイティブなトレーダーに対し、あまり注目されてこなかった電池製造パイプラインの一角に投機する手段を提供する。