XRPレジャーは8月1日の週、ソフトウェアアップデート「xrpld 3.3.0」をリリースする予定だ。今回のアップデートでは、セキュリティ研究者がユーザー資金を危険にさらしかねない深刻なバグを発見したために開発陣がいったん撤回していた2つのプロトコル機能が復活する。
RippleXでプロダクト責任者を務めるジャジー・クーパー氏は7月31日、Xでこのリリースを発表した。今回のアップデートには合計5件の改修案(アメンドメント)がまとめて含まれており、それぞれ本番ネットワークで有効化されるには、バリデーターの80%による承認を2週間連続で維持する必要がある。
最初につまずいた原因
最大8件のアカウント間トランザクションをアトミックに実行できるようにする「Batch」アメンドメントは、セキュリティ研究者のプラナミヤ・ケシュカマット氏と分析会社Cantinaがコード上の問題を指摘したことを受け、2月にいったん撤回された。
署名の検証方法に欠陥があり、攻撃者が鍵を保有していないアカウントからでも取引を実行できてしまう可能性があった。
バリデーターはこの機能を拒否し、緊急リリースによって「非対応」の扱いとされた。「Permission Delegation」も2025年9月に同様の運命をたどっている。あるアカウントが別のアカウントに取引手数料を課金し、残高を流出させかねない別の脆弱性が見つかったためだ。この機能もその後無効化され、これまで「廃止」扱いとなっていた。
新たに加わる3つの機能
復活する2機能に加えて、xrpld 3.3.0では3つの新しいアメンドメントが導入される。「Confidential MPT」はゼロ知識証明と楕円曲線暗号を組み合わせ、規制当局による検証を可能にしたまま、トークン残高や送金額を非公開に保つ。「Sponsored Fees and Reserves」は、銀行やプラットフォームが別のアカウントの取引手数料や準備金要件を肩代わりできるようにするもので、機関投資家にとっての参入障壁を下げる可能性がある。「Dynamic MPT」は、トークン発行者があらかじめ後から変更可能な項目を指定できるようにするもので、手数料やメタデータを更新する際にフルマイグレーションを避けられるようになる。
いったん撤回された2機能はいずれも、バグ発覚後に追加のレビューを経ており、今回の復活は、XRPレジャー開発チームが根本的な脆弱性は解消されたと判断していることを示唆している。