暗号資産取引所ジェミニは、2026年第2四半期の純損失が1億770万ドルに達したと発表した。上場後4四半期連続の赤字となる。公式に発表された第2四半期決算によれば、損失額は前年同期の1億3320万ドルから19%縮小した一方、総収益は前年同期比37%増の4550万ドルとなった。
もっとも、この収益成長の裏では明暗が大きく分かれている。取引活動の弱含みを受けてコアの取引所収益は38%減少し、現物取引高は前年の113億ドルから66%減の38億ドルまで落ち込んだ。プラットフォーム上の預かり資産も54%減の84億ドルとなり、暗号資産価格の下落と機関投資家によるカストディ資金の流出の両方を反映した形だ。
多角化が収益を下支え
取引所事業が落ち込む中でも全体の収益成長を支えたのは、現物取引高に直接連動しない事業への注力だった。サービス・利息収益は117%増の2600万ドルに達して純収益の過半を占めるまでになり、クレジットカード事業の収益は231%増の1620万ドル、ステーキング収益も50%増の400万ドルとなった。こうした収益構成の変化は、取引手数料の目減りという圧力にさらされる暗号資産取引所の間で近年広がりつつある戦略を映し出している。市場サイクルに大きく左右されるコアの取引事業を補うために、より安定した経常的な収益源を築こうという動きだ。
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ただし、この四半期には固有のつまずきもあった。ジェミニのクレジットカード事業で発生した本人確認詐欺の影響で取引損失が急増し、同社は1610万ドルの貸倒引当金を積む必要に迫られた。この費用は四半期の最終損益を直接圧迫する結果となった。
より広範な事業構築へ
ジェミニは2026年7月、米国株の手数料無料取引サービスを開始しており、暗号資産以外への多角化路線をさらに押し進めている。これは、現物取引高だけに頼らないマルチプロダクト型のプラットフォームを目指し、今年他の大手取引所も歩んできた道と軌を一にする動きだ。こうした戦略が黒字化への差を埋められるかどうかは、縮小するコアの取引所事業に対して、より利益率の高い新規収益ラインがどれだけ早く規模を拡大できるかにかかっている。4四半期連続の赤字という結果は、この転換がまだ道半ばであることを示している。